ODA と Bricsys の協力

ODA が Bricsys社との協力を発表しましたが…
そもそも、これがニュースになることが 「何を今更?」 という感想。

http://www.opendesign.com/node/514

海外CAD事情のオリジナル著者である Ralph氏は、面白がって 「ODA and Bricscad form their own “ITC”」 などと書いてますが… (汗)

ODAは本来、そのメンバー会社と協力関係にあることが前提ですよね? 「これまで協力する気はありませんでした… ごめんなさい」 とでも言いたいのだろうか? ODA Arnold会長からすれば、 このニュースを出すことで、他のメンバーを牽制したい意図があったのかもしれません。

Deelip氏がブログで、わりと真相に近い事を語ってくれています。

http://www.deelip.com/?p=1561

現行 BricsCAD V10は、2010-DWGを読めません… なぜか? BricsCADが使っているDWGdirectは、 2.6 (バージョンとしてはかなり古い) より分岐した独自のもので、ODAが現在提供している 2010-DWG に対応した DWGdirect 3.x 系 とは異なるからです。 2.x 系 の最終バージョンは、2.7 であるにも関わらず 2.6 を使い続けるのは、ODAのオリジナルソースとは乖離して戻せなくなってしまったのでしょう…  BricsCAD を 2010-DWG に対応させるには、3.x 系を採用しなければなりません。 舞台が ITC (IntelliCAD) から、ODAに移っただけとも… 独自路線を進めれば、末路はいつも同じ…

  • これまで同様, オリジナルから分岐した独自ライブラリのメンテナンスを継続?
  • ODAと協力して, 共用ライブラリのメンテナンスに貢献?

どちらを選ぶのか?

昨年4月に, Leiden (オランダ) で開催された 「ODA World Conference 2009」 が舞台でした。

Arnold会長は, ODAとして始めて開催するカンファレンスにおいて 「Unity (団結)」を強調しておりました… Bricsys は, 自分達が行った莫大な不具合修正を, ODAへ提出することに対して難色を示していたのですが… Alliance のメンバーとしてODA規則に従う限り, 道は1つしかありません。

貢献はメンバーとしての責務です。より多くの貢献をした会社が、より多くの利益を得られるという点については、その通りだと思います… Bricsys は、紛れも無く DWG互換 ソフトウェアビジネス を牽引している会社であることは誰もが認めている事。

他のメンバーを蹴落とし1人勝ちを目指すような行動に出ることなく, コンソーシアム/アライアンスメンバーのお手本であって欲しいと願っています。

最後は、Deelip の結語を引用させて頂きましょう…

Bottom line, the ODA platform as a whole will be strengthened and the non-AutoCAD DWG community will benefit from this cooperation.

Arnold plans on getting other ODA members to follow Bricsys’ footsteps. I wish him luck. After all, strength lies in unity.

結局のところ… 団結は力なり!

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コメント / トラックバック2件

  1. admin より:

    明らかに Bricsysが、ODAに働きかけてアナウンスされた 「ODA と Bricsysが協力」というプレス記事の反響が大きかったようで…

    結局、ODAは、ITCとの協力関係を強調するプレス記事を出すことで、「Bricsysだけが特別なのか?」という ODA 最上位メンバーからのクレームを和らげる(誤魔化す?)ことになったようです。

    http://www.opendesign.com/node/521

    ITCは、独立した非営利団体という点で、ODAと同等であり… 「両者がより強固な関係を築きます」とアナウンスしても、他の営利企業から責められることはないので好都合…

    なんだかなぁ… とんだ、茶番劇…

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