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ODAの歴史

2009年2月20日 金曜日

本家サイトの「OpenDWG History」ページを翻訳しました
> http://www.ebatech.jp/open-design-alliance/about-oda/opendwg-history/

日本におけるCAD市場は、他の英語圏の国と比べると、少し特殊だったかと思います。ここ数年、日本においてもAutoCAD-DWGフォーマットが、デファクトスタンダートとなりつつありますが、海外におけるAutoCADシェアとは比較になりません。

日本では、 翻訳されていない英語バージョンのソフトウェアが受け入れられることはまずありません。また、日本における独自の設計基準などが、海外製CAD製品にとっては、大きな障壁となっているようです。

DXFファイルは、Autodesk社の思惑通りに、国内においても「CAD標準交換フォーマット」として受け入れられ、ほとんどのCADが採用していましたが、オープンなテキスト形式であったため、入出力機能をプログラムするのに、特別なライブラリは必要とされませんでした。ですが、DXFのファイル仕様が良く理解されないまま作成されたデータも少なくなく、「DXFよる交換はデータが化ける」というのが、一般的な認識となってしまったように思います。

私の記憶では… 国内において、DWGファイルの構造を初めてオープンな情報として提示したのは、(有)ページワン だったと思います< 1997年頃。

ODA設立によって登場したOpenDWG Toolkit (通称 ODT) は、Internet 普及期とも重なり、国内においても、バイナリ形式であるDWGなら大丈夫だろう!という、ある意味安易な理由から、国産のほとんどのCADベンダーが ODT を使って、DWGファイルの読み書きをサポートするようになりました。

ODAの設立の背景…

2009年2月15日 日曜日

本家サイトの「About the ODA」ページを翻訳しました
> http://www.ebatech.jp/open-design-alliance/about-oda/

Visioは、当初、フローチャートを描くことを目的としたソフトでしたが、機能を加える従い、建築平面図など簡単な図面をカバーできるようなソフトウェアに成長しつつありました> 配管図など接続情報を持った図面は、Visioを使うととても便利です。

当時、Autodesk社はDesign系ソフトウェアの分野で No.1になろうと、「設計者が必要とするSoftwareはすべて提供する」と宣言し、AutoCADだけの会社ではないことをアピールしていましたので、面白くありません。そこで、Visioと、ほぼ同等な機能を備えた対抗製品(Actrix)を発表します。

これようなAutodesk社の動きに対して、Visio社がAutoCADの牙城を崩そうと狙ってプロデュースしたのがIntelliCADです。 「IntelliCAD」は、Visioが1から行ったものではなく、Boomeran Technology社が開発していたAutoCAD互換インターフェイスを持ったソフトウェア(Phenix)と、MarComp社が開発していたDWGファイルを読み書きするライブラリ(Autodirect→のちの OpenDWG Toolkit)を買収することで実現できた製品でした。

Visio社による、ODAの設立は、流通しているCAD図面フォーマット(DWG/DXF)がAutodesk社独自のものであるという状況に対して、疑問を投げかけたものだったと言えると思います。

Autodesk製品を使わなければ図面を作成&編集&印刷できない… という状況は、よろしくないのでは? もっと様々なソフトによって DWG/DXFファイルを扱えるても良いのでは?

これは、すなわち、本サイト設立の背景(目的)でもあります…