噂されて、久しい… IntelliCAD の次期バージョン V7
市場には、既に V8 とか、2008 という、IntelliCAD派生製品が出回っている状況で、本部 ITC からは、いつ出てくるのか?
IntelliCAD 7 の開発は、ITC本部で秘密裏に行われており、メンバーにすらソースは非公開となっています。 ですから、私も推測でしか語ることができませんでしたが… 最近になって、かなり状況(真相)が判ってきました。
ITC がメンバーに Ver.7のソースを開示しない理由は…
Ver.7 の開発ポリシーは、既存ソースの完全リライト!DWGdrect を利用した、完全無比なる 「DRX ホストアプリケーション」を開発することとしています。 ODA の DWGdirect と非常に深く関わっているので、IntelliCADの開発には、DWGdirectのソースコードが不可欠となります。
しかしながら、 DWGdirectのソースコードは、ODAの最上位のメンバーにしか開示が許可されていませんから… ODAの最上位メンバーであるITC本部 (に所属する開発メンバー) はDWGdirectのソースにアクセスできたとしても、ITCのメンバーにまでアクセスを許可することはできません。 さもなければ、ITC会員(ODA最上位メンバーよりも会費が安い)になれば、DWGdirect のソースコードを入手できてしまうからだ。
ごもっともである…
なぜ ITCは、V7 をいつまでも出せないのか?
一番大きな理由は、良くも悪くも ITCは非営利団体であるということ…一言で言えば… 理想を追求しすぎ!という事になるかと思います。
インテリジャパンは、馬鹿正直に ITC に付き合いすぎていたのかもしれない。もっとズル賢くても良かったのかもしれません…
コマーシャル(商用)ベースを最優先で考えれば、別の方法があったはずで… 実際に、それを実践したのが、ITCの同朋?(ライバル?)が作った BricsCAD、ZwCAD などのIntelliCAD派生製品。
本家が、分家に遅れを取ってしまったような格好です…
技術的な側面からすれば、B社の手法が一番賢い(ずるい?)と いえる。 B社は、IntelliCAD 5 から独自路線を歩み始め分岐していきました。 現行の V8は、プログラムを構成するモジュールが IntelliCADのそれとは、かなり異なっているので、既存の ITCソースのかなりの部分を既に置換したと思われます。 それから、B社は、単なる他人の真似ではなく、新しい技術を生み出すのが、実に上手い会社です。ITCの進捗次第では、AutocAD互換CAD市場における最有力候補となるかもしれません。
一方で、Z社の 2008は、その外観からしても AutoCAD利用者には最もウケが良いと思いますが、「著作権」という側面からは、かなり危ない製品と言わざるをえません。 加えて、技術的な側面からは、実はあまり見るものが無く.. マンパワーによって実現できた、実にZ社のお国柄 「らしい」 製品。プログラムを構成するモジュールは、IntelliCAD V6と、ほとんど変わらないので、B社のように賢く置換した…というよりは、力ずくで修正した…という代物です。 なので、ITC V7ソースが開示されれば、もう一回作り直す必要があるはず… ですが、その作業は全く問題ないほどのマンパワーを持っているようなので… この点については、実に羨ましい限りです。
いずれにせよ、現時点では、V8 , 2008 ともに、AutoCAD ARXに対抗するべく開発が進められている DRXホストアプリケーションとは言いがたく… いかにして早く市場に出すか?ということを優先した製品で、 ITCが目指しているところとは、やや着眼点が異なるのですが、「商用」としては、実に正しい判断といえるかと思います。
でも、最終的には、やっぱり ITC V7 が本命? という事なんでしょうが…
残念ながら… 現在のDWGdirect には、CADを構築する上で、致命的な欠陥があり… インテリジャパンは、ITCと足並みを合わせている限り、当面 V7 をリリースすることは出来ないと思われます。
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