AutoCADのビッグフォントについて…
知っている範囲で、ウンチクを語ってみます(間違いがあれば、訂正お願いします)。
AutoCADにて、ビッグフォントが使われる言語は、日本語、中国語、韓国語の3つ… ただ中国語は、本土で使われる「簡体字(Simplified Chinese)」と、香港/台湾で使われる「繁体字(Traditional Chinese)」があるので、大きく分類すれば4つとなります。
フォントファイルの中身は、「文字コード→フォント形状の定義」となりますが、SHX ファイルのヘッダには、どの言語用のフォント?という情報が含まれていませんので、どれが日本語表示用のフォントファイルか?というのは、基本的にはファイル名で判断しなければなりません。
AutoCADに付属するビッグフォント…
- bigfont.shx >日本語
- extfont.shx >日本語
- gbcbig.shx >簡体字(Simplified Chinese)
- chineset.shx >繁体字(Traditional Chinese)
- whg~.shx (沢山種類があります) >韓国語(ハングル)
DWGdirectは、これらのファイル名であれば、自動的に言語を判定します。(例:bigfont.shx >日本語=ShiftJIS)
これは、AutoCADにおいても同様ですが… 3rdパーティ製フォントの場合、どの言語用SHXなのか?が判りません。そこで、bigfont.ini というテキストファイルに…
hogehoge.shx; 1
(1=日本語, 2=中国-繁体, 3=韓国, 4=中国-簡体)のような記述をすることで文字コードを判定していて、IntelliCADは、これに準じた仕組みになっています。bigfont.ini を正しく設定することで、文字化けを抑止できることがありますので、知っておくと良いかもしれません。
とはいえ… 日本語OSへAutoCAD日本語版をセットアップして日本語図面を作成する… というように、言語が混在するケースが少ない日本では、あまり問題になることはありません。
問題になるのは、英語版OSで中国語版AutoCADを動かすなど、OS、ソフト、図面の言語が異なっているケースで、日本語環境にて、中国語/韓国語図面を開く場合は、影響します。
AutoCAD、および、その互換CADの文字スタイル設定では、ほとんどの場合、設定されている Fonts ディレクトリに SHX フォントファイルをコピーするだけで英数フォントとビッグフォントが自動的に判定されますが… これは、SHXファイル先頭部分の文字列に含まれる文字列(AutoCAD-86 bigfont)で判定しているのだと思います。
各互換CADには、見知らぬ名前のSHXフォントファイルが添付されているのですが… どのファイルが日本語用か?を調べる時に、フォントマッピングファイル(一般的には拡張子. FMP)が参考になることがあります。
以下、まとめ…
日本語
- bigfont.shx
- extfont.shx
- extfont2.shx
- @extfont2.shx
- augjpext.shx
- @augjpvt.shx
- visiojp.shx
- kelf1-k.shk
- Kanji-j1.shx
簡体字(Simplified Chinese)
- gbcbig.shx
- FSSIM.SHX
繁体字(Traditional Chinese)
- chineset.shx
- visiotc.shx
- Big_Font.shx
韓国語(ハングル)
- whgdtxt.shx
- whgtxt.shx
- whtgtxt.shx
- whtmtxt.shx
- visiohg.shx
- Kshp.shx