とあるきっかけで… 貸出機が手元にあります。
この入力機器は、マウスと併用して使うことを想定していますので、マウスの替わり (Windowsのポインティングデバイス) としては使えません(= ソフトが、この装置に対応していなければ、グリグリしても何も起こりません)。
3Dモデルをグリグリ回すことを主目的としてしているので、SoridWorks, Inventor などミッドレンジ以上の3D-CADは、ほとんど対応しています> アプリケーション対応リスト
このデバイスのメリットは… 通常のマウスによる作業の場合、メニュー(コマンド)の選択、図形の選択、モデルの移動/回転/ズームなどの操作を全て1つの入力装置で行うのに対して、画面操作(移動/回転/ズーム)は「左手」、図形の選択は「右手」といったように分業することによって作業の効率化を計るというもの…
次の3つを試してみました。
- Google Earth
これは、良い!少し触っただけでもマウスでオペレーションするよりも明らかに簡単… 自由に空を飛んでいる鳥の気分になれます。今回試した3つの中では、一番マッチしたソフトだと思いました。 ですが… このために1万円?と考えるとどうだろ?(汗) - Google SketchUp
最初は、なかなか意図したようにモデルを回せず… いまいち?と思いましたが、画面操作(モデルの回転&移動&ズーム)全てを、このデバイス(左手)で行うのを止め、移動&ズームは左手(3Dマウス)、回転は右手(通常マウス)という操作にしてみたら、とても良い感じです(回転の信号は無視する… といった設定が可能です)。 個人的には、SketchUp のマウス中ボタンドラッグによるモデルの回転は、とても秀逸だと思うのですが… モデルを移動する場合の操作が鬱陶しく感じてました。通常のマウスで操作しにくい操作を「左手」に割当てることによってスムーズな操作が出来るというメリットを感じることが出来ました。 - AutoCAD (LTは除く)
このデバイス用ドライバーがARXで作成されているので、LTでは動作しません。AutoCADは3Dモデルも作成できますが、付属するドライバーは「2次元製図用途で使われることが多い」ということを想定しているようで、デバイスの回転方向の信号は無視されます(= 移動&ズームのみ)。 X-Y 平面で図面を描いている時に、図面を3次元で回されては迷惑… と言う点では頷ける仕様です。 ファンクションキーにコマンドが割当てられるという点は、沢山ボタンがついていたタブレットを思い出します。使い勝手は? 2次元作図用途なら要らない… はっきり言えば、マウスセンターホイールで移動&ズームしたほうがスムーズですし、簡単です。
メーカーサイトより、このデバイスを使ったサンプルプログラム(C++, C#, VB)をダウンロードできます。 仕組みとしては、デバイスから飛んでくる特別なメッセージに反応する処理を書くことになりますので、アイディア次第では 「3Dモデルを回転」 という用途以外にも使えるのかもしれません。
1つ面白い使い方として… Photoshopのドライバの説明を受けました。3Dマウスのひねる動作に「筆の太さ」を割り当て、描画中に持っている筆の太さを変更できるとのこと… 確かに便利そうです。
2D-CADの場合、単に「移動&ズーム」として使うのであれば、マウスのセンターボタンで十分!となってしまうのですが… 何か作図途中に割り込みたい操作を3Dマウスの信号に上手く割当てられれば、画期的な入力端末になるのかもしれませんね。